1:アトランタ粉体工業展概要
2007年4月24〜26日の3日間にわたり、米国アトランタの中心部で、CNN本社の近くにあるGeorgia World Congress Center(GWCC)で、Canon Communications LLC(CANON社)主催の展示会が開催された。従来Reed Exhibitions(Reed社)がシカゴとアトランタで隔年に開催し、本来ならばこの5月にアトランタで開催予定であったInternational Powder & Bulk Solids Conference/Exhibition(PBS展)が、今年はPBS展の実施権を昨年Reed社から譲り受けたCANON社により実施された。これまでPBS展はPBS展単独で実施されたが、CANON社の展示会では関連すると思われる5分野の合同展示会の一分野展として行なわれた。
2:展示会の内容
CANON社の展示会の方針は単一分野開催でなく、関連分野の合同展示会の実施である。今回の展示会の名称は「The South’s Largest Design & Manufacturing Event」という製造機器・装置・工具・部品、包装装置・管理システム、各種作業ロボット、各種計測等のための展示会であり特定の名称はない。各分野展の名称は、South Pack(粉体、液体状の医薬品、化粧品、栄養剤などのハンドリング・管理装置、包装・充填装置等)、AM EXPO/ATM South(advanced manufacturing exposition & conference / Automation Technology Expo), Powder & Bulk Solids Conference/Exhibition Southeast (PBS SE), Design & Manufacturing South(D&MS) およびPLASTEC South(モールドマシーン等の各種プラスティク成形のための装置や関連部品等)である。
各分野展の出展社数はSouth Packが240社、AM/ATMが190社、PBS SEが190社、D&MSが90社およびPLASTECが45社の合計約850社である。昨年のReed社主催の単独PBS展の出展企業数が470社あったのと比較すると、今回はその約4割と小規模であった。
PBS SE展への現地法人を含めた日本企業の出展は全部で9社であり、単独出展は従来からシカゴに出展していた3社で、残りは以下の6社の共同出展であった。
トリプルエーマシン株式会社/AAAmachine, Inc. (粉体機器マーケティング&コンサルティング)
三井鉱山株式会社化工機事業部 (ナノ分散用媒体攪拌ミル、高速ミキサー)
株式会社マツボー (乾式分級機、機械式粉砕機)
NBC株式会社 (篩網、スクリーン、フィルター)
Dynamesh Inc. (NBC株式会社の子会社)
日清エンジニアリング株式会社 (乾式分級機、ジェット粉砕機)
3:展示会に対する感想
米国南東部を中心とした粉体機器のニーズを始めて探りに来たが、シカゴのパウダーショーほどのネームヴァリューがないせいか、今回は期待したほどの来場者は無かったように思う。しかし、Reedに対抗して、粉体から幅を広げようというCANONの意気込みが十分感じられ、次回に期待がもてる。 |